3D プリンターの特性を知るまで


3Dプリンターがあっても、データーが無ければ意味がありません
といふ事で、データーの製作に明け暮れていました
振動ファイターの3Dプリント版を作ってみやうと思ひモデリングしたデーターです

モデリングが、楽しかったので、ついついサクサクモデリングしてしまいましたが、実際に印刷してみると、公差といふ問題が出てきました。

例えば5mm幅で作った棒は、5mm間隔のスリットに入らないのです、だいたい0.5mm位のクリアランスが必要だと割り出しました、このクリアランスが解るまで、何度も出力してトライ&エラーを繰り返しました。また、3Dプリントをする時には、サポートというものが必要になります、どの方向にサポートを持っていくかで仕上がりが変ってきます、また、印刷できる最小の細さ、薄さ、など出力して解った事、また印刷できてもすぐに壊れてはいけません。

このやうな事が解らないでモデリングしたデーターは、すべてやり直しが必要になりました。

ワイヤーフレームで設計するCADと違い、ソリッドモデリングのCADは、データーの修正がとてもやり難いのです。

ワイヤーフレームなら、間違った所の線だけ消して、新しい線を画けばいいのですが、ソリッドモデリングは、ブロック単位で削除して画き直さなければならないのです、これはやってみないと良く解らないと思ひます。

結局、振動ファイターは大幅な改良が必要になり、まともに出力出来ませんでした

Fusion360に試用期間が、過ぎて本登録をした際、今までのデーターが全て消えてしまいました

3Dプリントする際に変換したSTLファイルは残っているのですが、修正が出来ません

結局、振動ファイター3Dプリント版は、お蔵入りとなりました

次に、スロットカーのシャーシを作ろうと思ひ、モデリングしました。

今度は、ネジ留めするので、ネジが止められる径の大きさを割り出す必要がありました。

M2のネジは、通すのに2.5mm 留めるのに2.0mmでした

ABSで出力した場合です

PLAでは解りません

ベアリングなどをホールドする場合などは、+0.5mmで問題ありませんでした

しかし印刷してみると強度的に問題がありました、脆いのです

出力時間にも問題ありです、掛かりすぎです

結局、3Dプリンター出力品は、量産には向かないといふ結論になりました

実は、スロットカー用のボディーも作ってしまいました

モデリングしたイメージがコレです

1/32スケール用に作りました、Gr5カーのフェラーリ365gt4BBとデトマソ・パンテーラ レーシングです

出力したものが、コチラです

コレを、一台出力するのに。なんと12時間掛かります

しかも毎回出力に成功するとは限りません、脱調したりノズルが詰まったりして失敗となる事もあるのです

1台あたり、フィラメントを40g使います

プリンターは、ダヴィンチ 1.0 proです

積層ピッチ0.1mm 印刷速度は120mm/S フィラメント吐き出し速度は100mm/s

これが、出力に最適なパラメーターでしたが、これが解るまで何度もトライ&エラーを繰り返しました

結局上手く出力出来ても、仕上がりには段差があります、これを処理するのですが

ABSの場合は、アセトン処理といふものがあります

大き目のタッパーなどに、キッチンペーパーを敷き、そこにアセトンをしみ込ませ、アルミホイルを敷き、アルミホイルの上に出力品を置いて、蓋をして密閉した状態で40分から1時間30分くらい放置します

詳しくは、[アセトン処理 3Dプリント]で検索してください

このやうな状態にするまで、がんばらなければならないのです

表面処理をして、塗装したものです

初心者にはハードルが高いですね

とうふ事で、売り物になりません

結局、ボディーはバキュームで作った方がいいといふ結論になりました

また、3Dプリンターは、使っているうちに調整や設定をしなければならないのです

まだまだワシも3Dプリントに関しては初心者です

モデリングのスキルは必須

メンテナンス、調整その他、出力の特性などいも知らなければならない、等

3Dプリンターには、様々なハードルがあります

まだまだ3Dプリンター普及には問題が多そうですな

 

 

 

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